
案件の参画前の「打ち合わせ」に参加できるか否か重要な鍵を握るのがスキルシートです。
希望の案件に参画できるスキルシートとはどのような内容でしょうか。
スキルシートとは
IT業界でいうスキルシートとはフリーランスのエージェントやSES会社が顧客(候補)に提出するプログラマーの経歴を記述した文書です。
似たような書類として職務経歴書があり実際、それらの内容はほぼ同じです。
しかし、少なくとも僕が所属していた複数の会社ではスキルシートは会社の営業用、職務経歴書はプログラマー個人の求職用と認識されていました。
スキルシート | 職務経歴書 | |
---|---|---|
管理者 | フリーランスのエージェント SES会社 | プログラマー個人 |
作成者 | プログラマー | |
提出先 | 顧客(候補) | 転職先 |
書式 | 会社で統一 | プログラマーの自由 |
フリーランスのスキルシートは収入に直結
僕は会社員時代もスキルシートを記述していました。
ただ、会社から言われて項目を埋めていただけという感じでした。
それは会社員なら仕事がなくても毎月の給料は貰えたからです。
でもフリーランスのスキルシートは収入に直結します。
フリーランスは仕事がなければ収入もないからです。
そして、案件参画前の打ち合わせとなるか否かはスキルシート次第だからです。
ポイントは2つ
プロジェクトマネージャーとして、多くのプログラマーのスキルシートや職務経歴書を見てきました。
それらの中からプロジェクトに必要と思われるプログラマーを重要なポイントは2つでした。
- 技術が網羅されている
- 読んで面白い
技術が網羅されている
今時、C++だけでの開発やJavaだけでの開発なんてほぼありえないと思います。
プログラム言語だけでもPythonでビルドスクリプトを作り、ドライバをC++で書いて、Javaでロジックを書く、など複数の言語を使うはずです。
言語以外でもフレームワーク、DB、OS、ソース管理ツールなどを駆使するはずです。
自分がメインに担当した技術だけでなく、少しでも関わった技術はすべて記載すべきです。
プロジェクトマネージャーは職務経歴書からまずは自社の技術と関連があるキーワードを拾おうとするからです。
ここで自社の技術キーワードが拾えないとなかなか、打ち合わせしてみましょうとはならないのです。
技術キーワードのただ羅列するのではなく、それらの技術をどう関わったのかを文章で記載します。
ただ、スキルシートの書式によっては十分な記載ができない場合があります。
前述の通り、スキルシートの書式は通常エージェント会社によって決まっているため、何とか文字を押し込むしかありません……
読んで面白い
スキルシートや職務経理書で一番よく見る書き方はこんな感じです。
期間 | 開発内容 | プログラム言語 | チーム人数 |
---|---|---|---|
xxxx年xx月〜xxxx年xx月 | xxxxシステム | Python | 10 |
xxxx年xx月〜xxxx年xx月 | xxxxシステム | Java | 20 |
xxxx年xx月〜xxxx年xx月 | xxxxシステム | C++ | 15 |
この内容をプロジェクト参画前打ち合わせ(スキルシートの場合)や面接(職務経歴書の場合)でプログラマー自身が説明すると、
「xxxx年xx月まで10人のチームでPythonやっててえ、その前は20人のチームでJavaやっててえ、さらにその前は15人のチームでC++やってましたあ。」
……となります。
こんな読んでも聴いてもまったく面白くないスキルシートと「面白い」スキルシートでは選ばれるのは後者ではないでしょうか。
では、スキルシートを面白くするにはどうするかというと「単語」でなく「文章」を記述することです。
これもスキルシートの書式によっては難しいこともありますが、頑張って文字を詰め込みましょう。
例えば、もしスキルシートに備考欄があれば「詳細は備考参照」などとして詰め込みます。
自分専用のスキルシート
技術が網羅され、読んで面白いスキルシートを作るためには普段から自分のスキルを整理しておく必要があります。
そのためには自分専用のスキルシートを作るのがオススメです。
エージェントのスキルシートを作成・更新する際は自分専用スキルシートから転記します。
そんな面倒なことをする理由は以下です。
- エージェントのスキルシートでは十分な文章を記述できない
- エージェントによってスキルシートの書式が異なる
自分専用のスキルシートにエージェントのスキルシートには収まり切れない十分な情報を記載しておくのです。
世の中のトレンドと自分のスキルのミスマッチを発見するにも役立ちます。
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